イベント規制後のパチンコ店は百花繚乱。これから面白くなる。

2012.08.08 16:47

コラム

誤解を恐れずに言うなら、これまでのパチンコ業界ではマーケティングと呼ばれる動きは殆ど無かった。

 

もちろん、大手ホールやそれなりに考えているホールなど、全くないとまでは言うつもりはない。しかし、他業界からみたら、やはり「ぬるい」と思われても仕方のない部分があると思うのだ。毎回イメージの違う画像のチラシデザイン、てんでバラバラに配置される店舗のロゴ、本来は経営者、もしくはそれに近い人間が決めるべき店舗イメージデザインも広告代理店の提案のまま決定してしまう…。

(通常であればポスターやチラシの左から○ミリ、下から○ミリ、というレベルでロゴは扱われるのが普通である。)

 

 

こうなった「根本」は何なのだろう?

 

そもそもブランディングやマーケティングを行う目的は『お客様を集めるため』である。もっと身も蓋もない言い方をすれば『儲けるため』である。

 

つまり、商売をより良く、より効率的に行う手段の一つであり、特にそこまで頑張る必要がなかったから今の状況が生まれたのではないかと筆者は考えるのである。それだけが肝要であるとまでは言わないが、これまでのパチンコ店舗を流行らせる「やり方」は確かに存在した。大変乱暴な物言いであることを承知で書くのだが、『ピーク日・イベント日を作って、玉を出す。』これが今までのパチンコ店舗営業でお客様を増やすことの本質だった。

 

だからこそ、込み入ったブランディングはパチンコ業界で進化を遂げなかったし、マーケティングも現在のような形になったのではないだろうか。『だって、上記のやり方でお店は良くなるんだもん。そこに集中する人間が成果を上げるのは必然でしょ。』たしかにおっしゃるとおり、そのとおりなのである。

 

だがしかし、現在・そして近い未来において、このやり方は通用しなくなる。

 

約15〜20年前くらいだろうか。それまで店舗責任者の必須スキルは『釘』であったり『機械を引っ張れる顔の広さ』であったりした。しかし時代を追うに連れ、そのスキルよりも重宝され、実績を残すスキルが店長に求められるようになってきた。『イベント』である。イベントの開催能力とでも言おうか、伴う販促力、設定発表などのネタ、イベント開催とその日の営業内容のバランス能力が店の成績を上げるスキルとして効果を出し始めた。

 

そして、いま、そのスキルはかつての入れ替わりと同様、重要なスキルではなくなってくる。これは確実であろう。理由はご存知の通りのイベント実施はまかり通らない!という背景のためである。むしろ規制の対象になるのだからリスクすら残ってしまう。まさに残された最後の果実、ただし禁断の果実である。

 

そこで、いま、結果を残すためやらねばならない事は何なのだろう?

 

人によっては『今こそ根本的なマネジメント能力である』というだろう。人によっては『サードプレイス化を狙った密着営業である』というだろう。さらに人によっては『M&Aを前提とした業界再編にフォーカスするべきで、その能力に秀でた人間が必要だ』とも言うだろう。

そして最初に例として出したブランディングやマーケティングも大事なスキルの一つになっていくかもしれない。

 

だが答えは時代が出すものだ。そして顧客が出すものだ。

 

そういった意味ではまさに百花繚乱、色々な営業形態が出てくる、素晴らしく面白い時代になってくるのだろう。

 

考えただけでもワクワクしてこないだろうか?これからひとつの時代が始まり、パチンコ業界がまた一段階段をのぼるのだ。

本格的なブランディングを考えたホールも出てくるかもしれないし、スタバ並にサードプレイス的にみんなが集まるホールも出てくるかもしれないのだ。

 

だからここで伝えたいことは『脱法イベントへの模索なんて、沈んでいく船にしがみつく真似は見切りをつけて、ゼロベースでいろいろ考えようぜ!』ということである。イベント規制後のパチンコ営業は百花繚乱、これからどんどん面白くしていこうぜ!とお伝えしてコラムを締めくくりたいと思う。

 

 

 

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