【遊技産業未来研究所の島田氏よりコラム寄稿】市場客数増加にはぱちんこ客数増が重要/未来を見据えたスマぱち導入の検討を

2023.02.23 8:10

コラム

今回のコンテンツはコラム寄稿について。

いつもお世話になっております、「遊技産業未来研究所の島田さん」からのレポートになります。

タイトルは「市場客数増加にはぱちんこ客数増が重要/未来を見据えたスマぱち導入の検討を」でございます。

 

前回のコラム 【遊技産業未来研究所の島田氏よりコラム寄稿】ぱちんこ新台の運用手法こそ業界活性のカギとなる

こちらもぜひご一読くださいませ。

 

 

※定番化?しつつあるこの寄稿/大変多くの反応とレスポンスを頂いているとのことでした!

 

 

好結果を残した1月、ぱちんこ客数が牽引

全国各地にて期待の持てる新年となるような眩い日の出を見ることが出来た正月。3年ぶりに皇居にて新年一般参賀も行われた。

全国各地には人出も多く見られ、ようやく以前のような日常が戻りつつある。

 

 

正月のぱちんこ店舗の客数は全国各地で好結果をみせた。表1の通り、ここ3年の中ではぱちんこ、スロットともに年々正月稼働は回復。スロット稼働は久しぶりに30%を超えることになった。

2022年11月に登場したスマートスロット(以下スマスロ)は、12月に入り登場した、L HEY!エリートサラリーマン鏡 PA4が高稼働を維持し、評価を得ている。スマスロの登場に合わせて全国のぱちんこ、スロット店舗において、一斉に宣伝を行ったことで市場を賑わせたのだろう。

 

また、スマスロが登場するということで、新設備登場に合わせてこれまで控えていたグランドオープン、リニューアルオープンを行う店舗が全国各地にて登場し、それに対抗する競合店舗が存在することで市場が活気づき、年末から客数が増加し、その勢いのまま年始に突入していったことが正月の好結果につながった。

人が集まるところへ出かけることを避けていた人たちも、躊躇せず集まるようになったことが大きいだろう。

正月期間があけてからも、左程の話題機種の登場ではなかったが、複数機種の登場があった新台入替が全国各地で行われ、1月の中旬にはP牙狼GOLD IMPACT、P真・花の慶次3-黄金一閃-が登場。話題となるビッグタイトルのぱちんこが登場したことも正月高稼働を維持する要因となった。

 

弊社にて継続的に調査を行っている全国の客数動向(メディアシステム株式会社、エンタープライズ内のコンサルレポートにて毎月掲載の遊技人口比率レポートに掲載)であるが、人口に対して、遊技客数がどの程度存在していたかを表す数値である遊技人口比率にて、2023年1月は0.98%という数値を計測した。

これは昨年の1月と同等の数値なのだが、2022年12月から110%の上昇をみせた。2021年12月から2023年1月にかけては103.3%であったため、12月から1月にかけての上昇率は2023年1月が大きい。1月全体の上昇も前述したようなスマスロの登場、年末からの全国各地店舗の大きな仕掛けが好結果をもたらした。

 

 

表2は遊技人口比率の推移を表したものだが、2022年12月から2023年1月にかけてはぱちんこの上昇がスロットを上回った。

このレポートの前号、Vol13においても記載したが、市場全体客数の上昇にはぱちんこ客数増加が必須。全体客数が12月から110%と上昇したが、それはぱちんこ客が先月比111.24%となったことが大きい。スマスロ登場にて一時的にスロット遊技に戻った客層がぱちんこに戻ってきたことによるもの。比較的射幸を求める層はぱちんこ遊技を好む。

 

スマスロ登場により出玉性能は向上したが、設置台数も少なく、店舗に行っても良い整理券番号を引かないと良い台を確保することができないこともあり、メイン機種を大量台数設置する傾向のぱちんこに活路を見出すのであろう。

 

いよいよスマートぱちんこ登場

市場全体客数を牽引しているぱちんこだが、スマートぱちんこ(以下スマぱち)の登場が間近に迫っている。大きく期待したスマスロの結果が思ったほどではなかったという考え、スマぱちが登場しても現状設置されている人気のぱちんこを上回る人気になることはないだろうという考えがあり、スマスロ登場時ほど気運が高まっていないようにもみえる。しかし、ここで考えなくてはいけない点は、

 

①スマスロ導入時の失敗を繰り返さない

②未来の設備を考えた上での導入

 

①は期待の高かったスマスロ、市場に出回る台数が少ないことから、導入店は他店と客数に差がつくと思われたが、思った以上に少台数導入店舗が多く、導入だけによる客数差は見られなかった。また、スマスロ設置台数も6万台程度であり、スロット総設置台数の5%程度。まだまだ市場全体を活気づけさせるものではなかったのも事実だろう。

11月に登場した3機種だが、出玉性能を持ったパチスロ 革命機ヴァルヴレイヴ、Lバキ 強くなりたくば喰らえ!!!、は設置当初から高い人気を誇ったが、スマスロリノヘブンは早い段階で見限られた。その後、 Lバキ 強くなりたくば喰らえ!!!も人気の維持は困難な状況となった。期待をうけて登場したスマスロといえども、なんでも人気機種になるわけではなかった。

 

スマぱち登場時にも複数機種は登場してくるだろうが、人気となる機種とそうでない機種が存在する。スペックが若干変わったことでスマぱちとして先攻登場してくる機種に過度な期待をかけるのはいかがなものかとも思われる。

先に存在したスマスロさえ入れればなんとかなる!といった圧倒的な機械頼りの考えでの導入はスマパチ登場時にも通用はしないだろう。

 

ただし、スマスロ同様に、スマぱちも未来の設備変更を見越しての導入が必要である。店舗の話題作りのために短期で稼働低下を起こす新台導入を選択するのであれば、先を見越しての導入のほうが圧倒的に必要な考えだろう。

 

この先、GW期間の業績向上のための施策として新台入替を行うだろうが、市場客数増加に重要なぱちんこ、未来への投資のスマぱちの導入を検討すべきであろう。

LINE@

TWITTER

Facebook

RANKING

PICK UP

SOCIAL