【全文書き起こし】月イチ固定費削減勉強会/中部法人年間電気代アップが4,000万円ほか

2022.04.14 11:40

有料レポ

営業だけでも、機械だけでもない。

成長する企業には固定費削減という視点が必要だ。

 

日々目まぐるしく進歩する「固定費削減」について様々なゲストをお呼びして学んでいく、月イチ固定費削減勉強会

今回はパチンコ業界内外でご活躍の株式会社未来のコト 中農竜二社長にお越しいただきました。

 

PROFILE:
中農 竜二 Ryuji Nakanou
1976年生まれ。
1995年四国学院大学香川西高等学卒業後、サンケイ鋼器株式会社へ入社し、設計部主任として設計部に従事。 2000年株式会社フリーベアコーポレーションへ転じ、設計部主任を経て、大阪支店長兼務役員へ就任。
位置決めユニットの特許を取得 (発明者:中農竜二/公開日:2008年4月24日/公開番号:2008-098288)
2008年株式会社東野精機へ入社(本社 易發精機股份有限公司)取締役として経営に参画。
2013年株式会社HRを創業。省エネ機器(空調)エコアイの開発、販売、拡販に従事。 第33回冷凍空調設備の優良省エネルギー設備顕彰(財)省エネセンター最優秀賞(改修設備部門)受賞。

 

 

 

--毎月1回開催しているP-MEDIA JAPANの固定費削減勉強会、どうぞ今回もよろしくお願いいたします。

株式会社未来のコト 中農竜二社長(以下、中農) よろしくお願いします。

 

 

チャプター1:昨今の電気代高騰事情について

 

--早速ですがチャプター1です。

そもそも2022年の固定費アップ、つまり電気代ですかね。今エネルギー高だ何だと大変な話題になっていますが、是非勉強会を見ていただいている皆様には、今年2022年「じゃあ具体的にいくらアップするのか把握していますか?」という投げかけは非常に。

中農 そうですね。入り口としてはそれが大事だと思います。

 

--そもそもその見積もりを取っている法人さんと取っていない法人が。

中農 おっしゃる通りです。

 

--ですよね。私は今手元に資料があるんですが、中農さんの方から、さすがに具体名は伏せますが、どのぐらいの法人さんが、どのくらい年間でアップするかについてお話をお聞かせいただいていいですか?

中農 わかりました。もう今既にSmart Airという弊社の空調の省エネルギーでお付き合いさせていただいている、兵庫県の第一法人の関西エリアで店舗数で約25店舗、昨年と比較して電気代の上昇が4,000万円。

 

--年間で?

中農 年間で。

 

--すごいですね。

中農 そうですね。

 

 

--25店舗で4,000万円。

中農 はい。例えば中部の11店舗の法人で、年間の電気代のアップが4,000万円

 

--法人とかエリアによってこれがあるってことですか?

中農 そうですね。

 

--同じく年間4,000万、でも店舗数がこっちは10店舗でこっちは約25店舗。あと他にありますか?

中農 あとは神奈川県の第一法人さんで25店舗。

 

--25店舗から30店舗、まあそのぐらいですね。

中農 で、年間の電気代の上昇率が1億円

 

--まあそうですよね。店舗数が増えるんで、「まあそうかそうか」っていうところですね。店舗あたりで割るとどのぐらいになるんですか?

中農 だいたい200万円から400万円ぐらいのアップぐらいかなと。
その電気代の単価の違いというのは、元々の電気代がどうだったのかということと、契約されている東電さん、関電さん、中部電力さんの違いがあるかなと思います。

 

--いずれにしても、そもそも今年の固定費アップの原因はエネルギー高ということですか?

中農 おっしゃる通りです。

 

--それは必ず把握しないといけないということですか?

中農 そうですね。

 

--店舗の差異はありますが、大体年間で200万円から400万円、かなりな額ですよね。

中農 かなりな額ですね。これは下降にはもう至らずに、2022年の3月にまた値上げがありまして、続けてまた5月にも値上げがあるという。

 

--3月に値上げ、5月に値上げ。これはもう見積もりと言うか予想は立つんですか?

中農 予想は立ちますね。

 

--なるほど。その2回の値上げを経て2022年、決算月がいつかという問題はありますけども、西暦でいくと今年このぐらいのお金は、絶対に払わなければいけないものですからね。

中農 そうですね。去年よりも多めにということですね。

 

--そういうことですね。ということはどこで、売上を上げるのか、固定費を下げるのかという目線になってきますよね。

中農 そうですね。

 

--ちなみになんでそうなったんですか?

中農 まず電気代の単価ですね。電気代の単価かというところでいくと、この値上げをしている原因は2種類ありまして、1つは再エネ賦課金と言われるもの。

これが何だと言うと、簡単に言うと約10年ほど前から、太陽光設備であったり、地熱発電だったり、風力発電だったり、あるいは自然エネルギーの設備投資による補助金の回収を、法人・個人にも及んで再エネ賦課金というのが課せられています。

厳密には2012年から再エネ賦課金が課せられていまして、1 kWh あたり2012年の段階では0.22円、今の2022年では3.36円

 

 

--何倍ですか?

中農 15倍です。この3.36円という単価がどう影響しているかと言うと、だいたいパチンコホールさんで遊技台500台のお店で、年間100万kWぐらい平均で使うわけですね

100万kWで3.36円上がってしまうと、もう単純に33万6千円が1店舗あたりで上がってしまうと。この2022年の3.36円の金額が、2022年の3月から3.6円から3.8円に、また50銭程度値上げ・上昇というのが、各電力会社から通達が出ているみたいです。

 

 

中農  もう1つ、ここが非常に大きいところで燃料調整費

 

--燃料調整費。

中農 高橋さんがおっしゃられた通り、昨今のエネルギー事情の問題により、また最近のウクライナ、EUの情勢不安により、日本の火力発電、石炭、石油、これのうち、火力発電に使うエネルギーのLNGという液化天然ガスは、30%はロシアから購入しているんですね。

 

--なるほど、そういうことなんですね。

中農 2月14日に電力事業協議会いうところから、我々みたいなこういう電力の経費削減をしている会社に通達がありまして、「2月28日までロシアの情勢がどうなるかわからないので、電気の見積もりがもう既にできないような状態だ」と。

※ロシアによるウクライナ侵攻前に撮影しております。

 

--先行き不明なので、見積もりをしても守れない可能性があるから。

中農 おっしゃる通りです。

 

--じゃあ、「これからも値上げあります」って法人A、法人B、法人Bと1億円、4千万円ってなっていますけど、これがさらにアップする可能性が。

中農 いえ、もうアップが確定しています。

 

--なるほど。

中農 これが再エネ賦課金と呼ばれるもので、最低30銭から50銭アップすると。パーセンテージでは4%で大きいんですよね。1kWhあたり元々12円ぐらいなので、それが50銭も増してしまうと4%。

 

--これはエリアによってとか、あとは法人の契約している電力会社によってとかの違いは?

中農 いえ、再エネ賦課金はもう全国一律で、電力会社で全て同じです。

 

--全国一律なんですか?

中農 はい。

 

--じゃあこれは「うちはちゃんとやってるからさ」とかそういうことではなくて、一律でかかっていると。

中農 一律です。

 

--いずれにせよ2022年の、「じゃあ、いくら多めに払わなきゃいけないの?」とか、「いくら多くかかってくるの?」っていうのは、知っておかないとマズイですよね。

中農 おっしゃる通りです。

 

--そうですよね。

中農 もう1つ大きいのは燃料調整費。これがデータ2021年2月、ちょうど1年前ですね。

 

--2021年の。

中農 2月で、これが1kWhあたり-5.17円なんですね。これが安く購入できているので、1kWhあたり-5円の値引きがあったわけです。これが2022年にどうなっているかと言うと、ここかがその4,000万円、1億円の値上げになってしまっている原因なんですけど、今現在1.77円。要はもう7円近く上がっている。これが1kWあたり元々12円のものが、19円になっているわけですね。約倍近くに電気代が上がってしまっていると。

 

 

--これはどうすることもできないんですね?

中農 おっしゃる通りです。

 

--電力の値上げ自体は。

中農 はい。

 

--じゃあ我々は違うところで努力して、いろんな工夫をして固定費を下げましょうと。それがますます2022年からは重要になってくるという認識でよろしいわけですね。

中農 はい。

 

--なるほど、よくわかりました。じゃあチャプター1ということで、やっぱり把握が必要だということで、是非勉強会を活用していただいて、このままチャプター2の方に行きましょうか。

中農 よろしくお願いします。

 

 

チャプター2:今やるべき固定費削減策

 

--じゃあ早速チャプター2、チャプター1で本当に把握しないとマズイなというところで、じゃあ今やるべき固定費削減について、具体的にどうしたらいいんですか?

中農 まず第1に対策としてすぐに調整できるのが、2021年に改正健康増進法によって、パチンコ屋さんはタバコが吸えなくなったと。ただ電子タバコはタバコの部類に入ってないので、水蒸気の扱いで関係ないと。

以前はタバコを吸う環境だったので、例えば8回転とか、多い所で15回転とか、体積あたりの空気を1時間ごとに交換していたんですけども、タバコが吸えなくなったので健康害する可能性が低くなったので、換気量自体も1時間に3回転

 

--これはコロナの時代で、これは今、固定費削減勉強会ですけども、我々も、僕も非常に良い商材と言うかサービスだと思ったんで、自分の支援先とかにバンバン入れさせていただいて、大きい結果が出ているので。だから換気のコントロールをきちっと行って、節電をしましょうということですね?

中農 おっしゃる通りです。

 

--使う電気の料金が高いのはもう止められないので、じゃあ使う電気を節電していくしかないよねと。

割合デマンドだ何だってほとんどのホールさんでやっているんですけど、換気量というのは本当に手を付けていないところが多くて。僕も相当数の、何百件ぐらい見たんですかね、データとして見せていただいて、本当に回しすぎのホールもあれば、換気なんか0回というホールもあったりとか、「よく見たら全部壊れていました」なんていうのもあって

だからそこを適切にコントロールすることによって、ちゃんとエアコンの消費量が抑えられるということですね。

中農 おっしゃる通りです。

 

 

--考えてみれば本当にその通りで、窓開けたままエアコンを点けているとか。

中農 そうですね。

 

--冷えないし暖まらないしというところなので、当然ですけどそういうやるべき事をしっかりやりましょうというところですか?

中農 また目に見えない付加価値もありまして、例えばこういうケースが結構増えてきました。換気量を適正にするために。イメージしやすいところで言うと、6畳1間の部屋が3つありましたと。この3つの部屋を1/3に換気量を削減できるので、1つだけで済むわけですよね。そうするとエアコンが3台点いていたものが1台で済むと。ただ、パチンコ屋さんは大きい商業空間なので、3台あるうちの1台を止めてしまうと、冷える箇所があったり冷えない箇所が出てくるというところで、室外機、エアコン自体を能力の低下を図ることによって、またさらに削減することができる。

 

--バージョンアップしているんですね。

中農 それによる付加価値というのが、エアコンの運転率が変わってくるので、要は交換頻度が少なくなる。

 

--なるほど。

中農 ということは将来的な設備投資ということに関しても、メリットが出てくるという形になると思います。

 

--なるほど。確かにそうですね。その他に何かありますか?換気のコントロールは、我々が結構1年間ずっと言い続けてきたんで。

中農 そうですね。

 

--だいぶ浸透して。

中農 やはり皆さんがLED照明に交換されて、電力を落とされたというお話しなんですけど、落とした分、先ほどチャプター1でお話しをさせていただきました、電気代が上がってしまったので。

 

--そうですね。

中農 LEDの照明による削減というのは、電気代のアップによってほぼほぼ食い潰されてしまったという中で、細かい事ですけれども、例えばお店のオープン前、もしくは閉店後の掃除の作業中に、全ての電気が点いている必要はないだろうと。例えば1/3だけの照明を点けて2/3の電気を落とす、こういう事をちょっとまめにやっていただきたいなと思いますね。

 

--当然と言えば当然ですよね。「点けたら消しなさい」っていう、当然ですよね。これは確かにどのホールも「やってるよ」という声が聞こえてきそうなんですけど。島電ですか?

中農 はい。次はやはり島電ですね。

 

--そうですよね。

中農 はい。パチンコ台についてはそれほど詳しくないんですけども、ガチャガチャ液晶モニターが大きくなって、LEDがたくさん出て、動きものが増えて、島電自体もナンバーランプと同じように電気代がアップしていると。

 

 

--これは我々のチームで既に実地検査も、フィールドテストも終わったんですけども。これ勉強会に参加されている方はパチンコ業界ということで、開店前に作業するのか、閉店後にメンテナンスするのかっていうのは置いておいてなんですけど、電気とかって基本的に半分にしたりとかして、省エネを行いながらメンテナンスをするんですが、島電だけは全部点けっぱなしでやるんですよ。

設定なんかはオン・オフがあるので通電しておかないといけないし、考えてみれば、「メンテナンスしている島だけ点けて、あとは消しときなさいよ」という話は話だし、「こっちに行ったときにこれはこうしなさい」だって電気ならこれをそうするわけですからね。

「これをちゃんとスマホでコントロールできるようにしませんか」ということで、去年1年間フィールドテストしたっていうことですよね?

中農 はい。

 

 

--どうでしたか?

中農 非常にお客さんの方から、携帯電話ということで使いやすいというのが1つあります。あとセキュリティの問題については全てクリアされているというところが前提なんですけども、おっしゃられた通り、通常なら1つの島だけ電気を点けて、その島のメンテナンスなり作業が終われば、事務所に戻って隣の島の電気を入れて、作業が終わった島の電気を切るというのが通常の流れなんでしょうけど、商業施設は距離が広いのでその往復ができないと。

 

--ちょっと無理ですね。

中農 また多層階のホールになるとさらに時間がかかってしまうということがあって、Wi-Fiというのは基本的にパチンコホールさんでは通電されていることが多いので、そのWi-Fiを使って携帯電話で、好きな場所で好きな時に電源の入り切りができるという事が可能になりました。

 

--なるほど。どのぐらい落ちるんですか?これはチャプター3の結果報告でもやってもいいと思うんですけど。そんなにガツンと落ちるイメージはないんですけども、あと台数にもよるでしょうけども。

中農 そうですね。

 

--だいたい予算感としては?

中農 だいたい予算感でいけば、台あたり3千円ぐらいは落ちるかなと。

 

--年間?

中農 年間ですね。

 

--デカいですね。

中農 そうですね。遊技台500台だと年150万円程度は削減できると思っています。

 

--「そんな150万円ぐらいいいよ」っていうホールがいれば、別に「そうですか」としか言いようがないんですけど、普通に考えて、僕は150万円とか非常に大事な大きい金額になるので。

中農 そうですね。10店舗あればそれでもう1,500万円ということで。

 

--スマホで見られるっていうのが大きいですよね。

中農 大きいですね。

 

--サボっている店長はすぐバレちゃいますけどね。「使ってるやん」みたいな。

中農 ただ、これはもう工業界では当たり前に採用されていまして、工業界にもいろんな機械が並んでいて、動いている機械、動いていない機械というのがあって、動いてなくても電源を入れていた機械があったということで、動いてない機械はやっぱり現場で、スマートフォンで入り切りができるという形になっていると。

 

--そうですね。省エネ節電系はパチンコ業界より工業界の方が多分相当先を進んでいますよね。

中農 そうですね。 ざっと言うと10年先を行っています。

 

--ですよね。僕もいろいろ勉強しましたけど、「ちょっとここまでやるのか」っていうレベルでやるので。逆に言うと、パチンコ業界伸び代だと思うんですよ。工業界がやっている事で、流用が効きそうな事をやればいいのかなと思いますので。

中農 そうですね。

 

--ということで、そうですね。換気のコントロール、それからLEDとか島電の管理、こういう新しい技術とかサービスを利用しましょうというところですね。

あと何でしょう?あと具体的にやるべき事は?

中農 エネルギーの削減についてはまだまだやれる事がたくさんありまして、どれから手を掛けていくというのは。

 

--そうですね。毎月の勉強会でまた出せば。

中農 今一番注目されているのはJ-クレジット

 

 

--やっぱり出ましたね、J-クレジット。聞いたことがある人もきっといるとは思いますが。

中農 そうですね。中にはやっぱり知っているお客さんもいらっしゃいまして。

 

--でも改めまして、勉強会なので。

中農 はい。J-クレジットの制度は電気代を削減するとCO2に換算して、その換算したCO2の1トン当たりを国に買い取っていただくという制度

 

--そうですよね。今までの換気のコントロールとか島電とかのやつって、こっちの努力で、キューッとして雑巾を絞るんですけど、これは削減したものに対して、国に「これだけ我々はCO2を削減したんだからお金をください」とお金が振り込まれるというシステム

中農 おっしゃる通りです。

 

 

--取り戻しましょうということですね。

中農 また国からいただいたお金で、またさらに省エネを推進していくというのが、元々のJ-クレジットの仕組みということですね。ただ今日本は289円程度なんですよね。

 

--CO2を1トン削減したら289円、安いですよね。

中農 安いです。EU諸国で言うと、今1万4千円程度です。

 

 

--これ変な話ですけど、そこの差はだんだん埋まっていくんですか?

中農 はい。今、環境省の方からご連絡させていただいているのは、今年の8月、もう情報を知っている方もいらっしゃると思うんですけども、J-クレジットの議論が閣議で行われます。おおよそ今1トンあたり4,600円から5,000円で推移するんじゃないかということで。

 

--何をもってして1トン削減ってなるんですか?

中農 電気で言うと、0.55kW。

 

--これをどこと対比するんですか?

中農 そのパチンコホール事業、例えば「遊技台500台のお店でしたら、年間100トンまでのCO2に抑えてくださいね」ということがあります。

 

--ゴールラインがあるわけですね。

中農 はい。

 

--パチンコ屋さんはこのぐらい、工場はこのぐらいっていう。

中農 おっしゃる通りです。

 

--パチンコ店のラインよりも、ちゃんとCO2を削減したら販売できるということですよね。どうなんでしょう?我々の業界としてそこは。

中農 当然パチンコホールさんっていうのはエネルギー効率が非常に悪いので、悪いと言うのは電気をたくさん使っているので、CO2の売買っていうのは積極的にやられることだろうと思います。

 

--今やっているところはあるんですか?

中農 今実は兵庫県の、先ほどお話ししました第一法人さんがゴルフ場をお持ちなので、ホールではなしですね。パチンコホールさんの電気代削減をCO2に換算して販売はまだできません。

 

--まだできないんですね?

中農 まだできないんです。これが今年の8月から議論が行われていくという形です。

 

--そうなんですね。

中農 ただ、森林であったり、ゴルフ場は当然芝生であったり木が植えられているのでCO2を削減すると。

 

--そういうことですよね。

中農 ゴルフ場の、今、神戸市と一緒にCO2がどれくらい削減しているかという調査を行って、神戸市にそれを買い取っていただくという。

 

--そういうことですよね。だってゴルフ場を経営されているホールさんなんて、割合ありますよ。じゃあそこは申請しないともったいない。

中農 申請しないともったいないですね。

 

--だから4つ目の視点としては、J-クレジットをちゃんと勉強して、今のところパチンコホールはまだちょっとできないということですけど、ゴルフ場を経営していたりとか、他の事業をされていたら、J-クレジットでもらえるものはきちんと入金いただきましょうということですよね。

中農 そういうことですね。

 

--なるほど。でもこれをまた月1勉強会で掘り下げていって、事例も聞きたいですね。

中農 そうですね。

 

--その兵庫県の法人さんにいくら入ってきたのか聞きたいです。究極「山買っちゃえばいいんじゃない」とか。

中農 そうなんですよね。元々はそういうお話しだったんで。森林の管理をしないとCO2の買い取りしていただけないというのがあって。

 

--そういうことですね。さすがにそんな変な話ではないですよね。

中農 ただ、一番注目されているのは農業ですよ。農業の買取価格というのは非常に大きい、時に大麦。大麦が農業の中でCO2の吸収率が一番高い。

 

--そういうことですね。それはそうですよね。植物でも松竹梅があるでしょうから。

中農 はい。

 

--これは新しいビジネスの形ですよね。

中農 そうですね。

 

--良いものを作って、付加価値を付けて売って売上を上げるというだけではなくて、CO2の削減をすることによって、J-クレジットでちゃんとお金を付けてらえる。

中農 まさに今注目されているCO2ビジネスという形ですね。

 

 

--これも月1の固定費勉強会で、是非皆さんの知識としてつけてほしいです

中農 はい。

 

--Teslaなんかもそうですし。

中農 そうですね。Teslaは確か創業以来、去年初めて黒字を出しましたけど。

 

--ご存知の通りTeslaですけれども電気自動車ですよね。

中農 そうです。

 

--電気自動車ですので、CO2の削減に非常に大きく貢献していると。でもこの社長も頭がぶっ飛んでいますのでず、基本赤字だったんですよね?

中農 そうです。ずっと赤字です。

 

--ずっと赤字ですよね。車を作って車を売る事業は赤字です。

中農 赤字です。

 

--けども、このJ-クレジットじゃないんですけど、CO2の買い取りを。

中農 世界的にはカーボンクレジットって言うんですけど。

 

--カーボンクレジット、そうですね。

中農 はい。これはEU諸国と中国の方にTeslaが電気自動車の工場を建てて、電気自動車の工場を建てるということは、電気自動車自体を作るのに当然CO2が出るんですけども、電気自動車を走らせてCO2が出てこないということで、その工場はCO2が発生しないという位置付けになりまして、約4,000億円のCO2の売買ができて、1,700億円ぐらいの黒字が出たという。それは車を売って出たお金ではなく。

 

--そういうことですね。でも新しいですよね。モノの売買は行って来いでいいんだと。でもこれがCO2削減に効果があるんであれば、キャッシュが生まれてくると。

中農 おっしゃる通りです。

 

--これは是非新しいと言うか、まさにトレンドの内容だと思いますので、その辺も是非後で。ということでチャプター 2、今やるべき固定費削減策について、具体的に何をやればいいのか、換気、LED、それから島電、J-クレジット、この辺のお話しをお伺いさせていただきました。

中農 はい。

 

 

チャプター3:実際の店舗事例

 

--チャプター3です。ということで固定費削減勉強会の名物のコーナーにしようと思っているんですけど。実際に具体的に「どこがどのぐらい何をやって落としたんだ」っていう店舗事例を、毎月1回いろいろピックアップしてお届けしていこうかなと思います。3つほどでお伺いできればいいのかなと思っています。

中農 わかりました。

 

--何かございますか?

中農 そうですね。全然自慢話になってしまったら嫌なんですけども、昨年、優良省エネルギー設備顕彰で奨励賞をいただいた店舗さんで、平成観光さん

 

--そうですね。これはもう名前が出ているので、平成観光さん。

中農 こちらは手稲店1店舗という、1店舗の数字のほうがわかりやすいと思うので、削減効果が年間748万円

 

 

--年間748万円、デカいですね。

中農 もう設置して2年経っているので、2年で1,500万円程度の削減になっているということになります。

 

--継続して、今、結局電力が上がってきているので、これをやってなかったら大変な事になっていましたね。

中農 やっていなかったらそうですね。

 

--ということで平成観光さんが賞もいただいたし、2人で東野代表と撮影もさせていただいたりしました。これは換気のコントロールですね。

中農 おっしゃる通りです。

 

--換気のコントロールはやっぱりやっていかなければいけないと言うか。

中農 そうですね。

 

--コロナの渦中で、やれ「10回換気だ」「8回換気だ」「これが素晴らしい」っていう風潮はもちろんありましたけども。

中農 ありましたけどもね。

 

--でもどこかで出口はあるわけですし、そもそも3回換気していたらOKだというところがスタンダードなわけですから、10回回せば3倍コロナに感染しにくいとか、30回回せば10倍とか、さすがにもうそういう事を鵜呑みにしている方はいないと思いますけど、徐々にこういう事にも着手していかなければいけないのかなという感じですね。でも平成観光さんはすごいですね。

中農 そうですね。

 

--じゃあ2つ目の事例をお聞かせください。

中農 2つ目は東北の法人さんで、11店舗で換気コントロールしまして。

 

--これも換気コントロールですね。

中農 はい。削減効果が1年間で2,500万円

 

 

--11店舗全部やって2,500万円、だから店舗平均で2百数十万ぐらいですか?

中農 そうですね。

 

--広さによってもまた違いますよね?

中農 違いますね。

 

--やれるホール・やれないホールもあるみたいですけども、やっぱり換気のコントロールで、ちゃんとこれだけガツンと落ちるんだなというところですね。

月1のP-MEDIA JAPANの固定費削減勉強会は、「頭でっかちで終わるな」っていうのが実はテーマで、知るだけじゃなくて、実際にその商談まで僕はセッティングするつもりで、いろんなサービスをされている方とかがいっぱいいて、僕もこういう中農さんとの出会いもあって、いろんなものをやりたいんですけど、具体的に金額を落とすまでの手伝いをしたいんですよ。

なので「ああ、そうだ」で終わらずに、是非商談までセッティングするような予定がありますので、是非やっていただきたいなと思います。

中農 よろしくお願いします。

 

--ただ下がるホール・下がらないホールがあるみたいで。

中農 そうです。

 

--この辺も含め、チャプター1でも言いましたけども、2022年エネルギー高による固定費アップというのは、もう約束された最悪な未来ですから、そこに対して「困ったなあ」ではなくて、それに対して「アウトが」「売上が」だけじゃなくて、固定費削減という目線は是非持ってもらいたい。

それから本当に心から、実際にちゃんと商談まで持って行って、ビジネスマンとしてなんか力になりたいな思っていますので、先生じゃないので。すいません。

中農 いえいえ。

 

--3つ目。

中農 兵庫県のタツミコーポレーションさん。25店舗に設置させていただきまして、これも換気コントロールですね。

 

--そうですね。換気コントロールですね。

中農 年間削減効果が3,000万円

 

 

--そうですね。これも手慣れたもので。ということで、店舗あたりどのぐらいになるんですか?

中農 平均でいくと、店舗あたりというよりも、やはり遊技台換算の方が計算しやすいなと。

 

--そうですね。

中農 遊技台あたりの年間削減効果が、換気コントロールでだいたい4千円から5千円ぐらい。

 

--デカいですよ。こういうことの積み重ねですよね。

換気のコントロールもやるし、「じゃ消しましょう」みたいな事もやるし、それから電力の見直しもやるでしょうし、そういうところですよね。

中農 はい。

 

--ということでチャプター3では実際に落とした店舗事例をお聞きしましたけども、これから「こういう面白い事をやったんだよ」とか、それから先ほど言っていたJ-クレジットもそうですし、今日は触れられなかったですけど、パチンコホールの屋根で太陽光を、もう既に何店舗かスタートして。

中農 していますね。ちょっと今日は簡単に、2021年、昨年パチンコホールさんにPPAと言われる屋根に太陽光を付けて補助金を得た企業さんは、愛媛県のキスケさんと兵庫県のタツミコーポレーションだけでしたね。今年は物凄く増えるというお話しを聞いています。

 

--そうですね。僕も大阪の大きい法人さんに喋ったら「やる」とは言っていましたので。これも勉強会をお聞きの方には、もし把握されていたらいいんですけども、把握していなかったら、これからの流れとして、パチンコホールの天井に補助金をもらって太陽光発電の全てと取り付けて、そこで発電した電力に関しては自社で消費ができる。

中農 おっしゃる通りです。

 

--となると出費が減っていく。

中農 おっしゃる通りです。一番大きいところだけ最後に1つ。先ほどチャプター1でお話ししましたように、昨年から比べると燃料調整費と再エネ賦課金と呼ばれるもので、電気代が1 kWh あたり約6円から7円ぐらい上がったと。太陽光を設備すると、ご存知の方には当たり前の話なんですけど、その6円の再エネ賦課金と燃料調整費がかかってこないので、物凄く安く電力が買えるわけですね。

 

 

--来月の固定費勉強会は、それを少し手厚くいった方がいいかもしれないですね。

中農 そうですね。

 

--やる・やらないはともかく、まず理解するということと、あとは商談まで持って行ってもらって、自社でできるのか・できないのか

「社長、これウチにはできないんじゃないんですか」ではなくて、実際にちゃんと。ビジネスマンって多分そういうとこだと思うので、実際に業者さんとかサービスさんと話をしてできる・できない、できないなら「これがあるからできない」というような意思決定、そこまでやって初めて僕はスーパービジネスマンだと思いますので。

中農 おっしゃる通りです。

 

--そんなお手伝いができればいいなと思って、P-MEDIA JAPANの固定費削減の勉強会をやっていこうかなと思っています。ということでチャプター1、チャプター2、チャプター3とお送りさせていただきました。

毎月1回これからも、これから新しいコンテンツとして、環境省の方をお呼びしたりとか。本当は今日も環境省の方がここに来る予定だったんですが、「オミクロンです」「無理です」と、それはそうです。それからあと実際のホールの生の声ですね。

「実際こういう事をやったらこうなりました」とか、「こういう事に気をつけてこのぐらい下がりました」とか、いろんな話を聞けると思いますので、そんな実入りのある、そして商談まで持って行けるような勉強会にしていこうかなと思っています。

中農 ありがとうございます。よろしくお願いします。

 

--ということでカメラの向こうの皆様も約30~40分お付き合いいただいて、どうもありがとうございました。また来月お会いいたしましょう。

 

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