「この方々無しではLGBTは語れない!株式会社JobRainbowさん」パチンコホールとLGBTについて三浦真理恵さんに聞いてみよう!NO6

2019.02.21 9:54

コラム

今回のPMJ特集は「パチンコホールとLGBTについて」です。

2019年1回目の更新、皆様大変お待たせいたしました。

今回はなんと、この方々無しではLGBTは語れない!

ということで株式会社JobRainbowさんへ取材を敢行!

代表取締役の星賢人さんと取締役の星真梨子さんにたっぷりお話を伺ってきました!

 

 

渋谷のオフィスにお伺いしました!

 

 

 

 

本日はよろしくお願いします。まずは改めて、事業内容を教えてください。

LGBTの採用支援事業としてLGBT求人サイト「ichoose」の運営とLGBTキャリアイベントの実施、就職情報メディア「JobRainbow」の運営、LGBT研修やコンサルティング事業を行っています。

実は今ちょうどサービスのリニューアルのタイミングで。

「ichoose」と「JobRainbow」がひとつのサイトとして生まれ変わります。

β版(https://jobrainbow.jp/)が現在公開され、事前登録ができる。正式オープンは3月1日の予定です。

 

 

 

 

 

 

 

情報メディアを立ち上げたのは学生時代と伺いました、どのようなきっかけがあったのでしょうか?

 

弊社の代表の星はゲイの当事者です。

大学生時代にセクシャルマイノリティサークルの代表を務めており、そこで出会ったトランスジェンダーの先輩がきっかけです。

その方は高校までは男性として過ごしていましたが、1年間浪人して、性別適合手術を受けて、女性として大学に入学されました。

女性として大学生活を謳歌していたのですが、3年生になって就職活動を始めた際に、履歴書の男女どちらに〇をつけるかや男性用女性用どちらのスーツを着るかなど、すごく不安な状態におかれていたんです。

ある会社の面接で、この会社なら打ち明けてみてもいいかもしれないと思って、正直に話したところ、

 

「あなたみたいな人はうちにはいないので無理です。お帰りください」

 

と言って5分で帰らされてしまうといったこともあったようで。

その方は結局それがトラウマになってしまって就職活動をやめてしまった。

そればかりか、就職できないなら意味がないと大学も中退してしまいました。

 

 

そういった出来事はサークルの中ではありふれていて、たとえばサークルでの活動も、自己PRで何て言うか。

「セクシャルマイノリティサークルです」とは言えないから「国際交流サークルです」などと嘘をついて面接に臨んでいたり、先輩の進路を聞いていてもすぐに辞めて転職される方が多かったり、その先どうなっているかあまりわからなかったり。

 

深刻な話で言うと、亡くなってしまったり。

そういったことを身近で見ていた星が、「社会課題として解決しなければいけない」と感じ、この課題に取り組むようになりました。

 

 

 

 

 

 

最初から今のようなサイトを?

 

いえ、最初は口コミ情報がメインのサイトでした。

学生時代マイクロソフトでインターンをしていて、当時社内にLGBTサークルがあったんです。

20人くらいのメンバーがいて、そのサークルメンバーのレズビアンの方が、女性パートナーと結婚をして会社からお祝い金とハネムーン休暇をもらったと言っていたんです。

そういう話を聞いたときに、「こういう会社が世の中にあるんだ」ということをそもそも私自身知らなかったし、こんなに素晴らしい会社があるのにそれが全く当事者に伝わっていない。

 

当事者は求めていて、そういった企業があるのに、

お互いそれを伝えたいのに伝わっていない・知りたいのに知れていない、

そこに情報の非対称性があって、

それをワンプラットフォームで解決するために口コミとメディアを切り口にしました。

 

 

 

PMJからの補足

マイクロソフト社のお話が有りましたのでリンクの補足。

参考▼日本マイクロソフトのLGBTへの取り組み(前編)〜社内LGBTグループ「GLEAM Japan」に聞いてみた!〜

https://ichoose.jp/blog/detail/5

図らずもichooseさんの記事でした。

 

 

 

サービスの始まり

会社の現場の雰囲気や福利厚生をリアルな口コミ情報で集めたというのがサービスの始まりです。

2016年3月なので約3年前のことです。

企業数が200社くらい集まったときに「こういう会社で働きたい」という人が現れてきて、求人を出したいという企業もあったので、JobRainbow上にその会社の取材ページと求人ページを作りました。

 

そしたらトータルで40人くらいの人が応募してくれて。

じゃあ求人サイトも別で作った方が良いんじゃないかということでichooseを作りました。

 

そしたら実際にそこから応募して就職する方がどんどん増えたので、もっと拡大していこうということで半年くらいのプロジェクトを組んでリニューアルをかけた、という状態です。

 

 

 

求人サイトにはどのような特徴があるのですか?

 

LGBTフレンドリーな企業を掲載しているのですが、各社LGBTに関する取り組みが違うので、取り組みを24項目で評価しています。

たとえば差別禁止規定があるのか、同性パートナーにも福利厚生が認められるのか、通称名使用可かどうか、などが一目でわかるようになっています。

そうやって、LGBTそれぞれのニーズに合った適切な企業に応募ができるのが特徴です。

 

 

LGBTって言うとひとくくりになってしまいがちですが、

その中には一人ひとりの個人がいます。

何を求めているかは人によって全然違う。

 

 

たとえば同性パートナーへの福利厚生は同性パートナーがいる人にしか関係が無いし、通称名使用可もトランスジェンダーの人にしか関係が無い。

さらに、戸籍を変えていれば通称名も関係が無くなる。ただ、戸籍を変えていても履歴書の中でトランスジェンダーだとばれてしまう方もいるんです。

 

履歴書の名前の欄は男性なのに女子高出身だったりする。

そういうことに不安を感じる方はやっぱり差別禁止規定がある会社に行きたい、とかもあるので、個別のニーズに合わせた応募ができるようにというのを実現しています。

 

 

 

エントリーシートにも工夫

応募する際にもLGBTに特化したエントリーシートを用意しています。

多様なセクシュアリティが選べるようになっていることで、自分たちが受容されているサイトなんだということを体感していただけるようになっています。

また、カミングアウトの範囲も人それぞれです。

最低限面接官には知っていてほしいけど働く際にはだれにも言うつもりが無い方もいますし、同性パートナーがいるので転勤できません、といったことを相談できる環境が欲しい、という方もいる。

そういうところに配慮できるようなエントリーシートを作っています。

 

 

より良いマッチングを目指して

Web上の情報だけでは不安や悩みを取り除けないので、今後、理解あるキャリアアドバイザーに直接相談できるようなデータベース作りもしていきたいと考えています。

そしてこういうことを実現していくと、どの企業にどのLGBTの方が入社されているかわかるようになっていくので、その情報を使って企業のアセスメントを行っていきたいと思っています。

 

企業側からの発信が当事者の方を勇気づけている部分ももちろん多くあって、それ自体はすごくいいことなんですけど、これから先何を目指していくかというと、本当に一人ひとりが働きやすい世界なんです。

そのためには、一見LGBTフレンドリー企業に見えて、実は働いている人たちは意外と理解がなくてこういう言葉を投げかけられましたという話がもしあったら、それは、企業を批判するためではなくて、企業がもっと良くなっていくために可視化していくべき声だと思っているので。

リアルな情報を集めることで求職者にとっても企業側にとっても、より良いマッチングを実現したいんです。

 

 

ユーザー数はやはり増えていますか?

どんどん増えていますね。今、MAU(マンスリーアクティブユーザー)は約18万人、累計約98万人です。最初は1日100人いかないくらいで、JobRainbowのプレスリリースを出したらワールドビジネスサテライトさんが取り上げてくださって。

 

サーバー落ちました?笑

落ちなかったですね(笑)そういうの聞いたんで、落ちるかなと思って見てたんですけど、大丈夫でした(笑)

 

 

 

 

と、段々と盛り上がっていったインタビューですが

今回のコンテンツはここで一区切り。

次回の更新をお待ち下さい!

 

 

三浦さんについてプロフィール

 

 

株式会社kaika 代表取締役 三浦真理恵

2009年株式会社パック・エックスに入社。営業・新規事業の立ち上げ・組織改革支援・研
修講師を経て2014年5月に独立。「ひとりひとりが輝く組織づくり」をモットーに、パチ
ンコ店・飲食店・広告代理店・ITコンサルティング会社等での研修を行っている。提供し
ている研修コンテンツは全て企業様からの要望で生まれたもの。内定者・新入社員研修を
はじめ、接客、チームビルディング、モテ上司、ビジ女、コミュニケーションマネジメン
ト、接客手話など、幅広い研修を展開している。

「私は自分の仕事が大好き大賞」事務局、「第14回S-1サーバーグランプリ」二次予選審
査員、レインボータウンFM「カリスマホスト信長の晴れ時々モテラジオ」アシスタント
MC、同局「三浦真理恵のプロフェッショナルの心髄」等、活躍の場は業界にとどまらない。

https://kaika-bp.jp/

 

 

 

LINE@

TWITTER

Facebook

RANKING

PICK UP

SOCIAL